カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

フランチェスカ・ヘイグ「アルファ/オメガ」

フランチェスカ・ヘイグの「アルファ/オメガ」を読んでみた。
核戦争から400年後の地球が舞台。
“爆発”の(爆発=核戦争と思われる)影響なのか、人類は必ず男女の双子で生まれ、
死ぬ時も(どんなに離れていても)双子は一緒に死ね(つまり一方を殺せば、もう一人も・・・)世界。
そして双子の片方がアルファと呼ばれる支配階層に、もう一方がオメガと呼ばれる被支配階級となる世界。
オメガは何らかの異常を持ち、額に焼印を押されると云う酷い世界。
そんな世界に生まれた、カサンドラ(キャス)とザックの双子。
一見、2人とも異常は見られなかったが、キャスには超視者と呼ばれる予知能力が備わっていた。
オメガである事を隠し続けたキャスだったが、結局は焼印を押されゲットーとでも云うべき
オメガの村に追い払われる。
やがてアルファとして支配階級内で出世するザックの思惑により“隔離部屋”に入れられる。
キャスは記憶を失った人物とともに逃亡を図る。


3部作のウチの第1部。
いわゆるディストピア物なんですけどね。
ヒロインの名前がカサンドラってひねりが無いと云うか・・・。
正直かなり退屈。だらだらとした展開でさほど面白いとは思えない。
続きは読まないだろうなぁ・・・。


つまらなかったと云えば、先日BSで「男子高校生の日常」の実写映画版をやっていたので
録画して観たんだけど、なんでこうなった!
アニメも原作のマンガもどっちも面白いんですけどねぇ・・・。
スタッフは原作読んだのかしら?ぜんぜん別物で最後まで観られなかった。
「海街ダイアリー」も録画したんだけど、大丈夫かしら。

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ジョー・ホールドマン「終わりなき戦い」

ハインラインの「宇宙の戦士」に続いて
ジョー・ホールドマンの「終わりなき戦い」を読んでみた。

そう遠くない未来、縮潰星ジャンプなる一種のワープ航法が発見され
人類は銀河に進出。
ところが移民船が破壊されたことが判明し、犯人である未知の宇宙人を“トーラン”と
名付けた人類は、当然のように戦闘状態に突入。
“1996年エリート徴兵法”が制定され(作中では1996年は未来だったんだね・・・、
ちなみに本作の発表は75年)て主人公マンデラは精鋭部隊の一員として徴兵される。
でもってお決まりの新兵訓練。そして実戦。

主人公は宇宙のあちこちで戦闘に参加する=つまり光速に近い宇宙船で移動している訳ですが、
特殊相対性理論のウラシマ効果(一般相対性理論の時間の遅れとは別)によってですね、
主人公の主観時間と、現実時間と云うのかな?なにしろどんどん時間がずれてっちゃう訳ですよ。
最初の戦闘(主観時間で10カ月)から戻ると、地球では17年が経過。
さらに二回目の出撃から戻ると・・・と云う感じで、結局1000年以上の戦争の最初から最後までを
戦う羽目になる主人公マンデラ。
本人は若者のままで、主観的にはまだ数年しか経っていないのに、
ドンドン時代遅れになる訳です。
そのへんのSF的ガジェットの使い方がですね、ストーリー的にも重要な要素になっていて
かなり面白く読めましたね。
エンディングもグッド。
これはおススメです。ちょっと翻訳が古いのが難ですけど。

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ハインライン「宇宙の戦士」

ロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」を読んでみた。
ハインラインはアイザック・アジモフ(アシモフよりもアジモフの方が正しいと思われる)、アーサー・C・クラークと
並んで、SF界のビッグ・スリーと称される作家である。
もちろんそんな大物である訳ですから、名前も作品も知ってはいましたけれど。
なぜか今まで読もうと思ったことが無い。
映画「スターシップ・トゥルーパーズ」のあまりの酷さ(最後まで見続けられなかった)もあり、
原作(一応原作であるらしい)である「宇宙の戦士」も正直読むことは無いだろうなと思っていた。
ちなみに「夏への扉」には興味がなかった訳ではないけど・・・。
でも、このあいだマルコ・クロウスの「宇宙兵志願」を読んでみて、なかなか面白かったので
影響を受けたというハインラインの「宇宙の戦士」とホールドマンの「終わりなき戦い」を読んでみるかと
思った次第。 
読んだ言い訳を長々と書いているのには理由があるワケで。
まあ要するにつまらなかったと。最後まで読めましたんで、駄作とか云う気はないです。
僕の好みではないと。
人類が宇宙に進出している未来の話、主人公ジュリアンは友人に誘われるまま高校卒業と同時に軍隊に志願。
大戦争後、世界秩序は破壊され、退役軍人たちが新たに地球連邦を作り上げた未来。
世界は退役軍人たち市民と、それ以外の人=市民じゃないので選挙権ないけど、差別されたりはしていないに
二分されている。
親の反対を振り切って志願した割には、志願した動機が不鮮明なんだけれど、
厳しい訓練を何とか乗り越え、正式に兵士になり、実戦を経験し、やがて士官になる。
正直、退屈。
さて、ジョー・ホールドマンの「終わりなき戦い」を読むとするか・・・。

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マルコ・クロウス「宇宙兵志願」

マルコ・クロウスの「宇宙兵志願」を読んでみた。
作者クロウスが専業主夫のかたわら執筆をつづけ、
本書を電子自費出版、そしてベストセラーとなった。
努力した甲斐もあると云うイイ話だ。うんうん。

さて、2108年のアメリカが舞台。と云っても
第3次世界大戦があったりなんだリで世界は再編されていて
2大国である北アメリカ連邦と中国ロシア同盟が冷戦状態。
科学はだいぶ進歩しているようで、数十光年の範囲とは云え
太陽系外の星系にコロニーを建設している。
地球環境は悪化しているみたい(あまり詳しく描写されないのでよく判らないが)で
主人公アンドリューは、スラムと同義になっている公共住宅団地から抜け出そうと軍に志願。
倍率10倍の一次審査を通り入隊し、脱落率50%の基礎訓練を突破すれば
正式に各軍に配属されるわけだが、アンドリューが望むのは海軍。
軍は新兵たちの人気順に、
海軍(と云っても要するに宇宙戦艦な世界観なので、要するに宇宙海軍ですかね)
海兵隊(コロニー惑星に駐屯したり)
陸軍(地球での地味な勤務で、なおかつ実は危険度が高いので人気は最低)と3軍体制。
残念ながらアンドリュー君は陸軍へ配属。ガックシ。
しかも基礎訓練中に出来た彼女は海軍にパイロットとして配属。
立場的にも(パイロットは士官だからね)、物理的にも遠距離恋愛と難儀な軍務スタート。
ところが・・・。

まぁ良くあるお話で、真新しさには欠ける。
作者本人もハインラインの「宇宙の戦士」とホールドマンの「終わりなき戦い」に影響受けたと云っているらしいし。
ちなみにどちらも名作と名高いが、俺読んでないなぁ。
さらに映画「ブラックホーク・ダウン」の影響が大でして、う~ん。
なんと云うか、ツッコミどころは多いんだけどエンタメ性が高くて、ちょっとラノベっぽいって云うんですかね。
SF的にも弱いと云うか甘いと云うか、
僕は結構面白く読んだんですけど、続編が既にアメリカでは出ているそうでして
ちゃんと世界観を補強するような作品になっていると良いなと思う次第であります。
本作の後半に出てくる敵の正体もちゃんと描いて欲しい気がするし。

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アンディ・ウィアー「火星の人」

アンディ・ウィアーの「火星の人」を読んでみた。
これがデビュー作ですが、マジで凄いよ。

有人火星探査アレス3計画。イオン・エンジンで火星まで飛ぶ「ヘルメス」号は無事火星周回軌道に到着。
MDV(火星降下機)で火星の地表に降り立ち、様々なミッションを一カ月かけて行う予定だったが、
火星時間の6日目、大きな嵐によりミッションは中止され、火星軌道上のヘルメスに戻るように指示される。
地上の簡易基地「ハブ」を出て、地表から軌道上のハルメスまではMAV(火星上昇機)と云う物に乗るんですが、
MAVに全員で移動中に事故発生。
主人公ワトニーは宇宙服が破れ、大怪我をし、風に吹き飛ばされて視界から消え、
なおかつ宇宙服のバイオモニターが破壊されたため、他のクルーたちはワトニーが死亡したと判断。
苦渋の決断をし、MAVで火星から飛び立つクルーたち。
ところがワトニーは生きていた。
火星での一人っきりでのサバイバル。

巻末の解説に作者のインタヴューが載っているが
"およそありそうにない悲惨な偶然がつぎつぎと主人公の身に降りかかるようにはしたくない”
"直面する問題のそれぞれは、彼の置かれた状況から当然そうなるものでなければならない”
なるほどね~。
たしかに主人公は知識と技術を活かし(植物学者でメカニカルエンジニア。NASAでは救急医療など
の訓練も受けている。当然、宇宙飛行士としての肉体的な鍛錬も行われているわけだ)て、
生存するために科学的(時に無茶をするが)に考えて行動している。
たとえば水をどうやって確保するか。食料をどう確保するか。
アンテナ破損で途絶した通信をどうやって復旧させるか。etc.
これがですね~、読んでいてメチャメチャ面白いんですよ。
僕はSF者と名乗れるほどSFに詳しい訳ではないですけれど、
今まで読んだSFのなかでもベスト10に間違いなく入る面白さでした。
未読の方には是非お勧めしたい。

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