カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

相田裕「ガンスリンガー・ガール」

相田裕の「ガンスリンガー・ガール」GUNSLINGER GIRL
アニメも二期まで放送されたのでご存知の方も多いでしょう。
自分は多分第二期(2008年)の放送だと思うんですが、
ザッピングをしていて(昔ならチャンネルをガチャガチャ廻していてと云うところだね)たまたま目に入ったんですよね。
正直に云うと、あのキャラと内容の不一致さにドン引き。最初の印象は良くなかった。
なんですけど、多分引っ掛かるモノがあったんですよね。
なんとなく今頃になって原作のコミックスを手に取ってみる。
う~む、一巻を読んでみると結構興しろい。
結局、既刊分の全14巻を買ってきてしまった・・・・。

「少女に与えられたのは、大きな銃と小さな幸せ。」
現代のイタリア(かなり改変されていますが)が舞台。
国内に様々な格差や問題を抱えた政府は、テロに苦しんでいた。
政府は「社会福祉公社」を設立しテロと闘うことに。
「社会福祉公社」の表の顔は、障害者の社会復帰を支援する公益法人であるが
裏の顔は、障害を持った少女に義体と呼ばれるサイボーグ化を施し、更に洗脳。
反政府組織に属するものを容赦なく殺害する暗殺者に仕立て上げる闇の対テロ組織だった。

連続殺人犯に家族を皆殺しにされ、自らも瀕死の重傷(右手・左足・片目を失う)を負い
恐怖と絶望から自殺を望んでいる少女。
スナッフ・フィルムの撮影のために誘拐され、解体されかかった処を
ユーロポールに助け出された少女。
保険金目当ての両親に轢殺されかけた少女。
少女たちは記憶を消去され、名前も過去も奪われ、あらたな名前と、条件付けと呼ばれる洗脳を受け
公社の担当官とフラテッロ(兄妹の意)と呼ばれるペアを組み、テロリストたちを非情に狩っていく。
義体の少女たちは偽装の意味もあり可愛らしい服装のまま。
それでいて特殊部隊の兵士たち以上の戦闘能力を発揮する。
しかし、戦闘で死亡しなかったとしても、大量の投薬などによりその寿命は短い。
一方、担当官たちもテロリストに家族を皆殺しにされ復讐にのみ生きる者など
いずれも過去に何らかの心の傷を負った者たち。

結構悲惨な漫画なんですが、ただの兵器であるはずの少女達の葛藤や悩み
その思いや悲しみもしっかり描かれ、単なる美少女戦闘物ではないですね。
担当官たちも、それぞれの出自や動機があって、現在公社に所属している訳ですが
政治や思想、犯罪と正義、組織の正義と個人の正義などの彼らの悩みも徐々に描かれ
しっかりとした物語になっていると思います。
14巻までを読んだ感じですと、反政府組織「五共和国派」との戦いも最終局面に。
15巻が待ち遠しいです。
なんか年末に随分と物悲しい物を読んでしまったなぁ。

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