カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

ジョン・スコルジー「レッドスーツ」

ジョン・スコルジーの「レッドスーツ」を読んでみた。

原題は「REDSHIRTS」です。赤シャツとか黒シャツとか云うとおだやかな感じではなくなるけど。
「吾輩は猫である」にも赤シャツ出てきますけどね、もちろんそれらとは全く関係なく、
本作の「レッドスーツ」とはアメリカのスラングで
「フィクションにおいて、登場してすぐに死んでしまう無個性な脇役」のこと。
由来は作中でも言及されるし、解説にも書かれている。
要約すると、テレビドラマ「スタートレック」第1シリーズの「宇宙大作戦」で
脇役の保安部員(部署ごとにシャツの色が違い、保安部員は赤シャツ)がコロコロ死んでいくのを
SFファンが皮肉ってジョークにしたと。なるほど(笑)

さて、銀河連邦の新任少尉ダールは、宇宙艦隊旗艦イントレピッド号に乗り込むことに。
早速キーング中佐に配属先の“宇宙生物学”の研究室に連れて行かれるが、なぜか研究室には誰も居ない。
キーングが立ち去ると、なぜか隠れていた研究員たちが現れる。なんで?
さらに、遠征先でケレンスキー大尉が凶悪な疫病に感染し、ダールに“細菌対抗物質”を6時間で作れと無理な命令が。
でも、なぜか研究室の“ボックス”にデーターを入れると、制限時間ギリギリで回答が出る。
でも、ちょっと、あとちょっとで“細菌対抗物質”が完成させられるのに~って云う未完成な回答なんですね。
これをキーングに見せると、なぜかあっという間に問題点を指摘して“細菌対抗物質”なるものが完成して
制限時間ギリギリでケレンスキーは助かる。
この、危機に陥る→ギリギリまで引っ張る→問題解決のパターンは何回も繰り返されてきたようで、
研究員たちは訳が解らないまま、“ボックス”や幹部船員の意味不明な活躍ぶりを
なんか不思議だけど、自分が巻き込まれなければ良い、とりあえず自分が無事なら良いと、
受け流すと云うかやり過ごしている訳です。
新人のダールは何か原因があるんじゃないかと、先輩たちと違って疑い始める訳です。
ケレンスキーやキーングらの幹部5名だけはなぜか危険な事態でも死なないのに、
その周りに居る乗組員たちは、異常なまでの死亡率で失われていくのはなんでなんだ?
自分たち新人乗組員も、やはり無意味にザコキャラとして死んでいくのか?
そこにある仮説をもった人物が現れて・・・。

その仮説とは・・・・ってそれを書くとネタバレか。
かなりメタな話です。
自分は「銀河ヒッチハイクガイド」とか「宇宙船レッド・ドワーフ号」とか好きなので、
本作もかなり楽しめました。手を抜かずにおふざけする感じが好いんだなぁ。
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