カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

沙村弘明「春風のスネグラチカ」

おめでとう御座います。でも会津若松は遠いよなぁ~。


さて、「無限の住人」でおなじみの沙村弘明の「春風のスネグラチカ」を読んでみた。

タイトルの“スネグラチカ”または“スネグラーチカ”はウィキによると
ロシアの民話における雪で作られて命を吹き込まれた少女とのこと。

本編の主人公は車椅子の少女ビエールカ(栗鼠の意)と、彼女につき従う無口な青年シシェノーク(子犬の意)。
二人とも偽名であることを隠そうともしない偽名な訳だ。
そして不思議なことに、どう見ても年下であるビエールカを“姉”と呼ぶシシェノーク。いかにも訳ありな感じ。
1933年、ソビエト連邦カレリア自治共和国のダーチャ(別荘)の管理人の前に、この謎の二人が現れる。
二人は管理人に賭を持ちかけ、自分達が勝ったらダーチャに住まわせて欲しいと云うのだが。
1933年のソビエトと云えば、レーニンは既に死亡(1924年)、トロッキーやブハーリンは政治局から追放され
第一次五カ年計画の真っ最中であり、スターリンの大粛清の前夜である。
複雑怪奇な政治情勢のなか、謎の二人の目的は何なのか?
ロシア革命関係に知識があった方が(たとえばラスプーチンの事など)より楽しめると思うが、
さほど専門的な知識が必要な訳ではなく、沙村作品にしては残虐さは控えめで読みやすいと思う。
それにしても、結構スケールのでかい話を綺麗に纏めた沙村の腕前に感心。お薦めの一冊。
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