カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

ニック・ホーンビィ編著「乳首のイエス様」

ニック・ホーンビィ編著の「乳首のイエス様」を読んでみた。
アンソロジーになっているんですが、出版元のイギリスでは本書1冊に付き1ポンドが
自閉症児のための学校「ツリーハウス」に寄付される仕組みになっているそうでして
日本での出版でもチャリティ出来ないか検討したらしいですが、残念ながら実現しなかったとの
訳者あとがきあり。

12名の作品が収められているんですが、ちょっと玉石混交な感じで
作品の出来にややバラつきがありますね。

個人的に良いなと思ったのは表題作のニック・ホーンビィの「乳首のイエス様」
ガタイの良さを活かしてクラブの用心棒をしていた主人公は、
危険だからと彼女に説得されて、美術館の警備係に転職する。
任されたのは展示前から物議をかもしている作品の展示室。
そこに飾られていたのは「乳首のイエス様」だった・・・。
美術の素養なんか全くない主人公なんだけど、意外と正しい審美眼を持っている気がするところがポイント。

あと、ロバート・ハリス「首相による、ある個人的な出来事に関する弁明」
議会で“ある個人的な出来事”について弁明する英国首相。
あくまでも紳士的に、何故に首相官邸からの移動中に行方不明になり、
何故に、直結した盗難車を運転する未成年の女性の車に乗り込むことになったのか(笑)
なかなかシニックで笑える小話のような短編です。

それ以外はちょっと微妙だったかなぁ。

ちなみに本書は2001年に「天使だけが聞いている12の物語」と云うタイトルで
単行本で出ていたらしいんですが、文庫化にあたって改題と。
こんな買い難いタイトルとカバーはどうなんだと(笑)
でも確かに目についた・・・。
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