カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

宮部みゆき「悲嘆の門」

宮部みゆきの「悲嘆の門」を読んでみた。
かなり面白いです。

あまりにも悲しいプロローグから始まる上下巻。
電気すら止められた老朽アパートの六畳一間で、母子家庭の母親は今まさに亡くなろうとしている。
まだ幼くて、母親に迫る死も理解できない女の子は、アパートの窓から翼を持った黒い怪物の姿を目撃する。
そして本編。
主人公の三島はちょっと正義感の強い大学生。
たまたま高校の先輩に誘われて始めたバイトは“サイバー・パトロール”。
ネットを巡回して様々な書き込みから犯罪を見つけ出すのがバイト内容だ。
もう一人、警察官を退官した都築。
都築は暇を持て余し、町内会長の奇妙な相談に首を突っ込むことに。
町内会長曰く近所の老人が、とある廃ビルの屋上のガーゴイルが動くと。
そして連続殺人事件。
年齢も立場も違う三島と都築が邂逅し、さらに2人はある異形の物と出会う。

ミステリーかと思って読み進むと、途中からダークファンタジーになるのでちょっと戸惑う。
ややミステリーとしては強引なんだけど、ダークファンタジーとして読むとたいへん面白い。
人が人を裁くと云うことはどう云うことなのか・・・という事を描いている点では他の宮部作品、
たとえば「ソロモンの偽証」とかにも通じるものがあるかもしれない。
でも、直接的には「英雄の書」の続編・・・というよりは姉妹編と云うんでしょうかね。
ある共通の世界に通じている訳です。
「英雄の書」を読んでいなくても十分楽しめますが、「英雄の書」を読んでおくとより楽しめるかな。
今後この世界観で書き続けて、スティーヴン・キングのダークタワーシリーズのようになるのか楽しみ。


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