カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

ヨーン・フェレメレン「ピーター・ブリューゲル物語」

ヨーン・フェレメレンの「ピーター・ブリューゲル物語」を読んでみた。

タイトルに“物語”とある通り、伝記ではなくフィクションです。
単にブリューゲルと云えば、ピーター・ブリューゲルな訳(と僕は思ってるんだけど)ですが、
何しろネーデルランドの画家なんで、名前の表記がピーテルなのか、ペーターなのか、
はたまたペーテルなのか・・・。
代表的な作品は「雪中の狩人」とか「バベルの塔」とか「絞首台の上のカササギ」あたりが有名で
僕の好きな画家の一人なんです。
長男(父と同じピーテル)、二男ヤン、さらには孫とひ孫にまで画家を輩出した一族の
まあ初代と云えば良いのかな。

それはさて置き、当時のネーデルランドはスペインに支配されている上に、
ルターの宗教改革の影響もある為、カトリックからの新教徒弾圧にもさらされ
かなり大変な状況の中に置かれていた訳です。
この物語も、そんな状況に振り回される人としてのブリューゲルに力点を置いていて
芸術論的な方向にはほとんど踏み込んでいない。
もともと、ブリューゲルの生涯には不明な部分(そういう意味ではヴァザーリが列伝を著した
おかげで、ルネサンス期の芸術家の生涯が史料として残されたのは大変な僥倖である)が多く、
作者の想像で補うしかないのは致し方ないんですが、
弾圧者側であるグランヴェル枢機卿との関係や、無学な人物として描かれている点など
ちょっと納得がいかない部分もある本でした。
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