カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

リチャード・ブローティガン「バビロンを夢見て」

先日「虚無への供物」を読んで、アンチミステリーの金字塔云々に納得が行かなかったんですね。
で、こんなアンチミステリーも在ったよなと思いだしたのが
リチャード・ブローティガンの「バビロンを夢見て」

1942年のアメリカ。主人公のC・カードは徴兵検査で第4F種となり、
めでたくも最低ランクのダメ男の烙印を押された。
本人はそんな事はどこ吹く風、サン・フランシスコで私立探偵をやっていた。
とはいっても、彼のところには依頼人も絶えて無く。
家賃は払えず、借りられるところから借金をしまくり、食べ物も石鹸も買えないあり様。
というのも、C・カードはバビロンを夢見てしまう奴だったからだ。
ほんのちょっとでも時間があると(彼には時間だけは有り余るほどあった)
ついつい、バビロンで活躍する自分の白昼夢を見てしまうのだった。
そんな彼に奇妙な依頼が入った。
シャンペンが似合うのにビールを凄い勢いでがぶ飲みする女から
「モルグから死体を盗んで欲しい」と依頼されたのだ。
バビロンで彷徨いながらも、任務を果たそうとするカード。

ね、なんか訳わかんないでしょ?
短い断章を積み重ねた文体が、途切れがちなカードの意識を表しているような
不思議な小説。

コレ絶版らしいんだけど、復刊すべきだよ新潮社は!
ブローティガンは好い作家だよ!
亡くなってから随分経つけどさ。拳銃自殺だったんだよね確か。
本国アメリカではほとんど忘れられた作家だったらしいけど、
見る目が無いなアメリカ人は。
主人公はボンクラ野郎なんだけど、それを見つめる作者の目が優しいんだよ。とっても。
幻想的とも妄想的とも云える世界観も素敵だしさ。
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