カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

アリアナ・フランクリン「エルサレムから来た悪魔」

CWA最優秀歴史ミステリ賞を07年に受賞。
CWAとは英国推理作家協会の事なんですが、賞をとっただけの事はある出来。

1171年のイングランドはケンブリッジで、次々と子どもたちを狙った殺人事件が・・・。
住民たちはユダヤ人の犯行と信じて迫害を加え始めた。
ユダヤ人からの税収入が減ったことに困ったヘンリー2世王は
真犯人を探すべく或る人物をケンブリッジに派遣したのですが・・・。

ケンブリッジにやって来たのは、
シチリア王の調査官のユダヤ人シモンと
サレルノ医科大で学んだ解剖医アデリアと、
その召使でサラセン人にしてカストラートのマンスールの三人。
なんですが・・・。
アデリアは女性。これだけで当時のイングランドでは大問題なんですね。
女性が医療行為っていうだけで、魔女としてリンチを受けて殺されても何の不思議も無い時代。
にも拘らず、彼女は解剖もする訳で・・・。
当時のイングランドで解剖って・・。
さらにユダヤ人に嫌疑が掛かっている所にユダヤ人のシモン。
駄目押しに、サラセン人(漠然とこの時代の人にはイスラム教徒とかアラブ人をサラセン人と呼称したようです)のマンスール。
異教徒二人に魔女一人。
果たして、この3人はユダヤ人達の疑いを晴らして真犯人を探し出せるのか?

文庫で上下巻ですので分量的には充分なんですが、
それでも魅力的なキャラを並べすぎて、描き切れて無い感じがします。
マイナス点だと云っている訳では無くて、勿体ないなぁと。
特にアデリアに味方してくれる修道院長やヘンリー2世王なんかは、
もっと登場シーンがあればなと。
本国ではシリーズ化されて3作目まで発表されているそうなので、
早く翻訳して欲しいですね〜。
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