カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

川上弘美著「どこから行っても遠い町」

川上弘美を読むのは初めてです。
誰の書評だったか、なかなか面白そうだったのでチャレンジ。

面白かったです。期待以上でした。

連作短編です。
町の名は出てきませんが、東京のある町。都心から私鉄でも地下鉄でも20分ほど。
この町の普通に生きる人々の群像とでも云うのでしょうか。
各話で話者が変わりますが、中心にあるのはこの町。
様々な立場の男女が少しずつ、町を中心にして関わりあっています。
死んだ妻の浮気相手と一緒に住んでいる魚屋のオヤジとか、
転職を繰り返し、今は介護サービスの仕事をしている青年とか、
「平凡」と「平均」て違うんだなぁなんて思っている主婦とか、
色々な“平凡”なような“普通”なような人々の日常が淡々とした筆致で描かれます。
それほど劇的な事件が起こるわけでもなく、それでも揺れ動く人々の心とか
人間関係が、なーんかいとおしく感じられる作品でした。
各話の話者、主人公は男女・年齢まちまちなんですが、
男性の話者でも、なぜか女性の力を感じさせる作品が多かった気がします。
何となく女って強いなぁと。

川上弘美のほかの作品が読みたくなりましたね。
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