カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

ブッツァーティ「神を見た犬」

ディーノ・ブッツァーティ(1906-1972)はイタリアの作家。
魔術的幻想文学の書き手として世界的に有名、と本書「神を見た犬」のカバー折り返しに紹介されている。
Wikiでは詩・舞台美術・評論・漫画まで手がけたとある。多才な人みたいですね。
えーっとなんで読んでみようと思ったんだっけかな、誰かの書評でみたんだったかな?
光文社の古典新訳文庫の本書が読み易いかなと思ったんだけど。
イタロ・カルヴィーノとか好きなんですが、イタリア文学ってあまり日本では紹介されていないので
私もカルヴィーノ以外だとアントニオ・タブッキ、アレッサンドロ・バリッコ、ウンベルト・エーコ
パゾリーニ(映画監督として有名だけど詩集とかも出してますのでね)ぐらいしか読んだことが無いと思う。
トンマーゾ・ランドルフィの「カフカの父」読んでみたいんだけどな。
魔術的幻想文学≒マジックリアリズムと云われると
どちらかと云うと南米のボルヘスとかマルケスなんかを思い浮かべるわけだけど
一時期、自分の仲間内でも御多聞にもれずブームだった時があったなぁ。

「神を見た犬」は22編収録の短編集。
なかなかユーモアと寓意に満ちた感じで好みです。
表題作はこんなストーリー。
ある村でパン屋を営んでいる老人が甥に財産を残した。
ただし、意地悪心からある条件を付けた。
五年の間、村の公けの場所で毎朝50キロ分のパンを貧しい人々に配れというのだ。
不信心者ばかりの村の中でも、とりわけ不信心な甥にとって
村人の前で善行にいそしむ姿をさらすのは、さぞや恥ずかしかろうという意地悪な訳です。
ところが、甥も負けじとパン籠に細工をして配っている最中に籠の底からパンを抜き取っていたのだ。
そんなある日、年老いた隠修士が村のそばにある礼拝堂の廃墟に住み着いたが
不信心者ばかりの村人たちは、誰も礼拝になんか行かない。
しばらくして、村人たちは礼拝堂の辺りが、夜になると不思議な光で包まれているのを目にするようになった。
それでも不信心な村人たちは、礼拝堂を無視し続けていた。
ある朝、見るからに野良犬と解る犬がパンを貰いにやってきた。
怒り狂う甥であったが、毎朝犬がちゃっかりパンを貰って行くのを妨害出来ないでいた。
犬をいっそ殺してしまおうと銃を持って後を追った甥は、隠修士のもとまで犬を追いかけて行ったのだったが・・・。
うーむ、短く纏めようと思ったんだけど、長くなってしまった。
別に抹香臭い落ちではありません。むしろブラックユーモアな感じのオチが待ってます。
イタリアという土地柄なのか、聖人とか神父が主人公の話が多数収録されていますが
どれもユーモアに満ちていて面白いです。
コレは読んでみて正解だったな。
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