カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

ゾラン・ドヴェンガー「謝罪代行社」

ドイツの作家(生まれはクロアチア)ゾラン・ドヴェンガーの長編ミステリー「謝罪代行社」
原題は「Sorry」で2009年の作品との事。
早川がポケミスと文庫で同時発売するぐらいだから、かなりの熱の入れようなのかな。

ベルリンに住むクリスとヴォルフの兄弟と、その友人のタマラとフラウケの若者4人。
学校を卒業した後、成功とは程遠い生活を送る4人は、クリスのアイディアで「謝罪代行社」を始める。
人に代わって謝罪することを商売にする珍商売だが、最初は危惧を抱いていたものの蓋を開けてみれば商売は成功。
ベルリン市内の小さな湖にヴィラを購入し、共同生活をするまでになる。
そこへ舞い込んだ新たな依頼。
普段通りに謝罪に向った先には、釘で壁に打ち付けられた死体があった。
依頼人は、死体に対して謝罪する事を要求。
常軌を逸した依頼だったが、従わなければ四人の家族に危害を加えると云う依頼人。
已む無く死体に謝罪し、さらに死体を処理しようとするのだが・・・・・・。

人の代わりに謝罪をする会社を立ち上げた若者が、殺人事件に巻き込まれて・・・とだけだと「二流小説家」のような
ブラック・ユーモアに満ちた作品なのかな?と思って読み始めたんですが、然に非ず。
結構暗い感じで予想外。
警察に通報も出来ず、犯人も被害者も何者なのか判らず、次第に4人のグループも崩壊していく。
人称や時間軸も章ごとに入れ替わり、読者も4人と一緒に混迷させらる。
ちなみの私はこの構成がイヤだ。ここまで面倒にしなくても良いんじゃないか?
ちゃんと最後まで読めば繋がりが解るし、難解と云うほどでもないが、リズムに乗れなくて続きを読む気が失せる。
この構成が作品の魅力の一つであることは認めるけれども、もう少しだけ整理した方が良いんじゃないかな。
ま、その辺は好みなのかもしれないけれども。
読んでいて、サンダンスとブッチのパートではデニス・ルヘインの「ミスティック・リバー」を思い出したりもしましたなぁ。
ちょっと期待外れの作品でした。
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