カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

クラウス・コルドン「ベルリン1919」

クラウス・コルドンを読むのは初めて。
コルドンは1943年にベルリンで生まれ、1968年に東ドイツから西側に逃亡しようとして失敗。
拘留されたが、後に作家としてデビュー。主に児童文学ヤングアダルト方面で作品を出している。

本作はタイトル通り、1919年のベルリンが舞台。
1914年に始まった第一次世界大戦で疲弊しきったドイツ。
一向に戦争が終わる気配も無く、物資は不足し人々は貧困にあえいでいた。
1918年にキール軍港で水兵たちが反乱を起こしたことから後に11月革命と呼ばれるドイツ革命が始まる。
ドイツ皇帝は退位し、第一次世界大戦は終結。
ドイツは明るい未来に向かうかにも思えたが、翌1919年1月には新たにドイツを牛耳った者たちと
革命勢力が武力衝突(武力衝突と呼べるようなものでは無く、一方的な弾圧であった訳だが)が起き・・・・。
ワイマール共和国やマルクの大暴落、ヴェルサイユ条約なんかについては世界史で誰もが学んだと思うけど
実際のドイツ人の生活がどうだったのかまでは授業では習わない。
本書は、1918年から19年にかけてのドイツの貧民街に住む少年ヘレとその家族を中心に
この時代の人々を描いた作品だ。
ちなみに巻末の年表によると1919年の1月5日には早くもドイツ労働者党(ナチ党の前身)がミュンヘンで結成されている。
1月15日には革命指導者のリープクネヒト(私は本書で初めて名前を知った)とローザ・ルクセンブルグが暗殺され
19日にはワイマール連合が選挙で勝利。以降ヴェルサイユ条約調印、ワイマール憲法と歴史は動いて行く。

本書はコルドンの「転換期三部作」一巻目という事で、近日中に第二巻の「ベルリン1933」を読むつもり。
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