カートの本と音楽の(PUNKな)日々2

トム・クランシー「容赦なく」

「レッド・オクトーバーを追え」に始まるジャック・ライアンシリーズの7作目。

本書ではシリーズの主人公であるジャック・ライアンは、ほんの数ページしか登場しません。
刑事であるお父さんは出てきますけどね。
で、本書の主人公はCIAの工作員であるジョン・クラーク。
ジャック・ライアンの出世に伴い、自由に動かせるキャラとして
シリーズの他作品で脇役ではありながら渋い活躍を見せるクラークを
本作では主人公に据えています。
クラークのCIA入局前の過去を描いた作品ですが、なかなか読ませます。
また、グリア提督やボブ・リター、沿岸警備隊のオレサなどなど
シリーズのファンには御馴染のキャラが其処此処に出てきますのでライアンが出てこなくても満足できるかと。

ヴェトナムでSEALの一員として活躍したケリー(のちのクラーク)は
妊娠中の妻を不幸な交通事故で失い、生きる希望を無くします。
そんな彼が、車で拾った女性パメラ。彼女は麻薬組織に精神的にも肉体的にも痛めつけられていましたが
隙を見て脱出。最初は彼女の麻薬依存に気が付かなかったケリーですが、
やがて、彼女が立ち直るために手を貸し、いつしか愛し合うようになります。
そんな二人を再び麻薬組織が・・・。
一方、ヴェトナムでは撃墜された米軍機のパイロットらが、その高度な軍事知識
戦略情報を持つがゆえに、ヴェトナム側の公式発表で戦死扱いとされながら
特別な収容所でソ連軍の尋問を受けていました。
麻薬組織に対する復讐に立ち上がるケリー。
そして、死んだはずの米軍捕虜を助け出そうとする軍人たち。
物語は複雑に絡み合っていきます。

戦闘シーン、暗殺シーンともに迫力のある出来。
シリーズの中でも私のお気に入りです。
特に下巻(文庫版)の冒頭部分でクラークがレコン・マリーンズ(強襲偵察海兵)の精鋭たちが警備する丘を
彼らに発見されずに、指定の場所まで時間内に辿り着かなければならないテスト。
このシーンが良いなぁ。“スネーク”のコールサインそのままの隠密行動。
スネーク恐るべし。そして、そんな彼を敵にまわした麻薬組織は・・。
そして米軍捕虜たちの運命は・・・。
関連記事
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する